絶倫のペルセフォネ
†序章†
それは、とても暗い世界だった。
見えているものは全て等しく闇で、私の足はただ彷徨い、行き場を求めていた。
――此処は何処だろう。
――何処が始まりで、何処が終わりなのだろうか。
ふと、歩みを止めた。
いや、止めたのではない。
諦めたのだ。
限りなく続く闇、絶望の奥底に包まれた世界。
――私は、誰なのだろうか。
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