絶倫のペルセフォネ
†序章†

それは、とても暗い世界だった。

見えているものは全て等しく闇で、私の足はただ彷徨い、行き場を求めていた。


――此処は何処だろう。

――何処が始まりで、何処が終わりなのだろうか。


ふと、歩みを止めた。
いや、止めたのではない。
諦めたのだ。


限りなく続く闇、絶望の奥底に包まれた世界。


――私は、誰なのだろうか。


< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop