「王に一番愛された女性が、正妃様になれるのよ。そして一ノ宮……別名輝きの宮を与えられる。女として最高の幸せだよね」

目の前で、うっとりと七つの宮について語る幼なじみに、リゼは不満そうに眉をひそめた。

「その話なら何度も聞いてよく知ってるわ。と言うよりこのエザリア国の人間なら誰だって知ってる事でしょ?」

うんざりとしながら言うリゼに、ミアは呆れたように目を丸くしてみせた。

「それなら王宮からの通達……七ノ宮に入れの意味が分かるでしょ? リゼは正妃候補に選ばれたんだよ。七ノ宮に住んで正妃様になれるように頑張れって事、凄い名誉な事なのに何でもっと喜ばないの?」

「単純に喜べる訳ないでしょ? ミアは他のお妃候補について知ってるの?」

難しい顔をして言うリゼに、ミアは首を傾げてみせた。

「知らないけど……」

「私以外の正妃候補5人は、皆特別な方達だそうよ。候補になっても不思議じゃないような人達で私だけが皆と違うの……ミアはおかしいと思わない? なんで平凡な私が選ばれたと思うの?」

リゼがそうまくし立てると、ミアは困ったように眉根を寄せた。

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