翌日は、朝早くからメイに手伝ってもらい念入りな身支度をした。

衣装等は、全て揃えられていた。

誰が選んだのかは分からないけれど、全体的に薄い色使いの物が多く、どちらかというと可愛らしい雰囲気のものが殆どだった。

今、リゼが身に付けているのも、淡い桃色と白の生地を使ったもので、襟にも袖口にも惜しみなくレースが使われているものだった。

(これ……私に似合うの?)

特に服装に拘る方では無いけれど、自分のイメージとかけ離れているような気がして落ち着かない気持になる。

けれどメイは違和感を持っていないようで、衣装に合わせた装飾品を選ぶと次は髪を整え始めた。

背中の中ほど迄有る髪を、メイは器用に結い上げてくれる。

昨夜念入りな手入れをしてもらったからか、髪はいつもより艶やかで櫛通りも良い。

後れ毛を残した髪形にしてまとめ上げた髪に幾つかの髪飾りを差込むと、メイは満足そうに微笑んだ。

「リゼ様の髪は美しいだけでなく、強くしなやかですね」

「えっ……そう?」

そんな事思った事も、言われた事も無かった。

「はい、とても綺麗な亜麻色の髪です」

メイは微笑みながら言い、化粧の準備を始めた。

この作品のキーワード
恋愛  ファンタジー  後宮  寵愛    幼馴染