反射的に振り返ると、剣を抜いた二人の男がもうすぐ側に迫っていた。

強い殺意をリゼに向けて放っている。

逃げようと思った時には、男達はリゼのすぐ目の前に居て躊躇いもなく大振りの剣を振り上げて来た。

「……っ!」

一人目の男は、身体を引きなんとか避けた。

けれど、二人目の男の攻撃はかわしきれなかった。

動き辛いドレスのせいもあってか、身体が上手く反応しなかった。

「あっ!」

左腕に焼け付く様な痛みが走った。
身体が大きく傾いて立っていられなくなり、その場に崩れ落ちる。

床に手をつきながら顔を上げると、リゼを見下ろした男の口元が歪み、直後振りかざされた剣が鈍く光るのを見た。


(避けられない!)


抵抗する事も出来ずに、リゼは固く目を閉じた。

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