真っ白な画用紙に

輝く未来の予想図を描こうとした。



いつも隣にいる、大切な家族との、

いつも隣にいる、大切な人との、

優しさにあふれた、温かい光の中にいる自分の未来を、


ずっとずっと思い描いていたから。


やっと、絵を描きはじめる時がきた。

もうすぐ、真っ白な画用紙に色がつく。



そんな時だった。



何かの拍子に真っ白だった画用紙に汚れがついた。

一生懸命消しゴムで消そうとした。

けれど、汚れは消えずに広がっていく。

それは、まるでタバコのヤニのような、擦っても、消えない汚れ。

もやもやとした、雨雲のような、どす黒い色。


汚れてしまった画用紙に、絵は描けない。

しかし、画用紙は一枚きりしかない。



人生も、これに等しく。

一度きりしかないもの。

もしも貴方が人生の中で、深い闇の中に入ってしまったら、どうする?



私は・・・・


夢を諦めないよ――――――。











6月7日第三話更新
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