最愛
*+夏樹+*


「オギャー、オギャーッッ」

「頼むから泣かないでくれ。ゆりを少しでいいから休ませてやれ」

俺が何を言っても無理なのはわかる。

けど。

「泣くなよ-・・・」

俺は必死であやす。

「お前の母さんはお前を産むの苦労したんだからな。少しは感謝して泣き止んでくれ」

「オギャーーー」

いっこうに泣き止む様子はない。

「夏樹、こっち」

「ゆり、起こしたか?」

「ううん。花音、おいで」

毎日ろくに休めてないのに笑顔のゆり。

「花音、泣かないで?パパが困ってるよ~」

あっという間に泣き止む花音。

俺は改めて感じる。

母親は強い。

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