青空バスケ―3rd―

「おはようございます」


挨拶をしながら職員室の中に入る。

自分の席に着くと、すぐに隣の席の人に話しかけられた。


「高瀬せーんせ!」

「……何だよ」

「聞いたよ~。
聞いた、聞いた!」


俺の隣に座るコイツ。

同期の三倉駿―ミクラ シュン―


「高瀬先生って六年前にバスケ部がインターハイに行った時のスタメンだったんでしょ?
しかも部長!」

「……………………」

「あれ?違った?」

「いや……あってるけど。
……え、何?お前、それ最近知ったの?」

「昨日。バスケ部の監督から聞いた」


……それ知らなかったの、ここにいる教師の中でお前だけだと思うぞ。


青桜がインターハイに行ったのは俺の代が最後。

それから六年、今年も含めて予選止まりにある。


「じゃあ、これは?」

「これ?」

「高瀬先生がマネージャーだった女の子とイチャつきまくってたって話」


なっ………!!


コイツ、どこでそんな話を……。

< 2 / 201 >

この作品をシェア

pagetop