青空バスケ―3rd―
複雑な気持ち
栞奈side

夜風に当たりながら、夜空を眺める。

今日は曇ってたからか、星がそんなに見えない。

あたしの心と同じだ……。


そう思いながら空に手を伸ばしてみる。


どうやったら、曇り空を晴れにすることができるのだろう。

どうしたら……光が見つかるのかな……。


「なんか辛気臭い顔してるな、お嬢さん」


聞き覚えのある声がして、あたしは慌てて振り返った。


「アキ君……」


そこにいたのはスーツ姿のアキ君だった。


「ビックリした。
変なナンパかと思ったよ」


あたしが笑いながらそう言うと、アキ君はあたしの横に座った。


「俺だってビックリしたよ。
こんな時間にストバスのベンチに座ってる人がいてさ。
しかも知り合いだったし」


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