ブスも精一杯毎日を生きてるんです。
『…!』
手紙の内容は高校生の私にとって凄まじいものだった。
“晴奈には隠していましたが、父親の会社が先月倒産し、借金一千万円をかかえていたにもかかわらず、父親は愛人の所へ逃げてしまいました。
私はもうここにはいられません。
なので、晴奈に借金一千万円と貯金十万円を託します。
上手に生きてください。
母より
P.S. 家賃滞納でこのアパートは追い出されてしまいました。寝る場所は自分で探してください。”
読み終わったあとで、ふつふつと母への怒りが湧いてきた。
手紙を握る手に力がこもる。
『借金なんか押し付けないでよ!子供にだって子供の人生があるの!!』
手紙を破ろうとしたところで、封筒の中から、何かが落ちた。
それは上田晴奈の名前が印刷された、通帳と借金返済の書類のようなものだった。
そして偶然開いた通帳のページ、預金100000と、書類に赤で書かれた10000000。
その瞬間、私は頭が真っ白になり、思い切り床に泣き崩れた。
このアパートでの思い出や、これからもう行くことの出来ないであろう高校の思い出が走馬灯のように浮かんでは消えて行く。
私は一人だった。
慰めてくれる人はもうそこにはいなかった。
手紙の内容は高校生の私にとって凄まじいものだった。
“晴奈には隠していましたが、父親の会社が先月倒産し、借金一千万円をかかえていたにもかかわらず、父親は愛人の所へ逃げてしまいました。
私はもうここにはいられません。
なので、晴奈に借金一千万円と貯金十万円を託します。
上手に生きてください。
母より
P.S. 家賃滞納でこのアパートは追い出されてしまいました。寝る場所は自分で探してください。”
読み終わったあとで、ふつふつと母への怒りが湧いてきた。
手紙を握る手に力がこもる。
『借金なんか押し付けないでよ!子供にだって子供の人生があるの!!』
手紙を破ろうとしたところで、封筒の中から、何かが落ちた。
それは上田晴奈の名前が印刷された、通帳と借金返済の書類のようなものだった。
そして偶然開いた通帳のページ、預金100000と、書類に赤で書かれた10000000。
その瞬間、私は頭が真っ白になり、思い切り床に泣き崩れた。
このアパートでの思い出や、これからもう行くことの出来ないであろう高校の思い出が走馬灯のように浮かんでは消えて行く。
私は一人だった。
慰めてくれる人はもうそこにはいなかった。