『じゃあぜひともお願いします。』

私は遠慮すらせずにいった。

こんな金持ち相手に遠慮などいらないだろう。

「俺が留守の間この家の番してくれるやつがちょうど欲しかったところだしな。」

ん?

なにそれ聞いてない。

『…どういうことですか?』

「だから、この家で住み込みのバイトさせてやるって。お前住むとこもないだろ?」

『…ないですけど、それって犯罪なんじゃ…?』

「さあな、犯罪かどうかは知らん。要はばれなきゃいいんだよ。」

テスト中にカンニングする小学生と同じこと考えてますこの人。

…まあでもぶっちゃけ悪い話ではない。

確かに住むとこも働くとこもない私にとって、断る理由なんか一つもなかった。

昨日の一夜で、ベッドで寝れる人の幸せさや、屋根があることの安心感は学んだつもりだ。

でも、かと言ってここで素直に頷くのは妙に納得がいかない。

そこで一つ条件を出すことにした。

『じゃあ私を引き続き学校に通わせてください!!そしたら条件を呑んでバイトもします。』