ブスも精一杯毎日を生きてるんです。
私の姉、上田奈南は超人だった。
何もかもが人の数倍優れていて、賞状、メダル、トロフィーは数えきれないほどだ。
彼氏だって小4の時から今日まで途絶えた日はない。
おまけに性格も良く、落ちこぼれの私のことをも気にかけてくれる優しい姉だった。
そんな姉と比較され続けた私は、当然卑屈な性格になってしまった。
今二十三歳になりモデルとして社会に出ている姉をみると、つい私は思ってしまう。
姉は私を自分を可愛くみせるための道具として優しくしていたんじゃないのだろうか…
でもそう考えるたび、姉を悪者にしようとする自分の性格の悪さを思い知る。
負の感情は無限につづいていた。