ブスも精一杯毎日を生きてるんです。


「ちょ…染みっ……いてっ」

落ちた雫が、右手の傷に吸い込まれて消えた。

ああもう、またこの人は私のせいで傷ついた。

もうなんだかよくわからなくなって、

『ご、ごめんなさああああっっ』

思わず泣き叫んでしまった。

そこからせきを切ったように涙がポタポタと流れ出し、

口からは抑え込むような嗚咽が漏れる。

「わかったから!!もうわかったから!!」

男は私の涙を止めようと必死だ。

私はそれでも溢れ出す涙を止めることは出来なかった。

「お前のせいなんて誰も言ってないだろ?」

その声は、私の耳元で聞こえた。
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