ありがとうと伝えたい
平凡な毎日


「おいっ!おいっ!おきろっ!」

パチンと頭を叩かれ私は目を覚ます。

目の前には弟 かなたがいた。

「うーん…おはよー」

「姉貴!ご飯作ったからたべて!じゃなきゃ学校いけないんだけど」


姉の私よりしっかりしているかなたは
お母さんがいなくなってたから
いつもご飯を作ってくれていた。

私は半分それが情けなくなる。

私はゆっくり体を起こした。

その日はいつもより
清々しかった。

かなたは制服に着替えおわっていた。

慌ただしく準備している私をみながら
かなたは言った。

「姉貴、そんなんじゃ彼氏できないぞ?」


グサッ

そう私生まれて16年
彼氏いません。

「いいじゃない、いなくたって!関係ない」

「ふーん…」

かなたは笑いながら言った。

「ま、いいけど」

かなたはそういった後玄関へ行った。


むかつく

私はべーっと舌を出した。

弟にああいわれてムカつかない人はいないだろう。

小さいときは
素直だったのに
いつからああなったんだろう…

ため息をついて私は家を出た。

彼氏なんていなくていい。
いてなにがいいの?

そう思ってたらいきなり
肩を叩かれた。

「わぁ…」

「おはよー!かなみ☆」

親友のゆうなだった。

「ゆうなー!」

私は抱き着いた。

「わ、抱き着くなし笑」

ゆうなはいつも
私を受け止めてくれる優しい子だった。
本当大好きで
何度も救われた。

「また弟にいじめられたの?」

ニヤニヤしながら
ゆうなは言った。

「だからよ、彼氏できないの当たり前なんていわれるしー」

「ふふ、かなたくん出来てほしくないんじゃない?」

「はぁ!?違うよーただからかってるだけだよ!あのやろーいつかみてな」

ゆうなはクスクス笑った。

私も思わず笑った。

ゆうなといる時が一番幸せなんだよ?

ゆうなをみつめると
ゆうなはまた笑った。

「あ、そーだ!宿題やった?」

「あ…」


……はい、今日もダメな一日になりそうです。


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