たっぷりのカフェラテをあなたと
4.残酷な別れ
 こんな事があった数日後……とうとう私は我慢できなくて、仕事の合間にメールをした。
 浩介に宛てて……私のシンプルな気持ちを文字にした。

『会いたい』

 短くこれだけ。
 私を少しでも理解して愛してくれているなら、この気持ちに応えてくれるはずだ。
 そうでなければ、この3年間はいったい何だったのか……。
 すると、しばらくして浩介からメールが返ってきた。

『今週の土曜日。夜なら空いてる』
「……」

 これはつまり、私に土曜日の夕方までに豊橋に来いという事だ。
 泊まりをしても、日曜日の早朝には何かしらの用事が入っていて、午前のうちに東京へ帰らされる。

 私は今まで無理をして有給とったり、色々工夫しながらこの要望に応えてきたんだけど……もう限界の糸がプッツリと切れた。
 今まで忙しいと言えばそれを鵜呑みにして電話をしないようにしていた。

 でも、もう我慢も限界。

 どうせかけても出てはくれない携帯だけど、今だけはどうしても彼に言葉で心を伝えたかった。
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