ミッドナイトバスに今夜は乗らない
「彼氏がいるのに飲み会で…」
 
   ――金曜の夜、東京10:45発のいつものミッドナイトバスに揺られ、翌朝8:30大阪着。それから、彼の住むマンションへと足早に軽やかに向う。
 会えなかった時間を埋めるかのように、二人で過ごす甘い2日間。

 日曜日、帰りの東京行きのミッドナイトバスに乗る時は、淋しくて、恋しくて、さっき別れたばかりなのにもう会いたくて……。そっとハンカチで悲しみの雫を何度もぬぐった。
 
   ――こうやって、このミッドナイトバスに幾度乗っただろうか?

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