河の流れは絶えず~和泉編~

ふたつ

しばらくすると、下から女将さんが正坊を伴って、ご飯を運んできた。

「さあさあ、お待たせしましたねえ。たくさん食べてちょうだいよ。」

そう言って、卓袱台に乗せてくれたが、頼んでいないものまで乗っている。

彼女はびっくりしたようだ。

「なんか、すごいね。なにかあったの?」

「何言ってんだい。浩さんが初めて女の子連れてきたんじゃあないか。うれしくってねえ、ついいろいろとさ、持って来ちまったんだよ。遠慮しないで、さ、食べとくれ。」

とすすめてくれる。
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