ひな*恋
1人の夜の帰り道には、キケンは付き物です!





「はい、いつものです」



「サンキュー、ひな」



「こちらこそ、ありがとうございます」



それからしばらく、毎日うちの店に来てくれる彼、慎吾クンへのナイショのサービスは続いていた。



毎日毎日リンゴサラダを食べるなんてと思わなくもなかったけれど、サラダってのはまぁ毎日でも食べやすいものだよね。

しかもリンゴも入ってるから、あっさりしてて飽きないだろうし。

うん、我ながらナイスなアイデアだと思う!









「姉ちゃん、これの金ここに置いとくよ」



「あ、はい。生姜焼きですねっ。ちょうど頂きます。
ありがとうございまーす」



…そんな中、うちには毎回毎回同じ豚の生姜焼きを買って行くお客さんだっている。


それこそ飽きないのかなぁと心配する事もあるんだけど、それを考えたらリンゴサラダなんて全然問題ないのかも。




そういえば以前は誰と食べてるのかなとか、誰も作ってくれる人いないのかなって思ってたけど。

何かそんな事、気にしなくなっちゃったなぁ。



だって、私の作るものを美味しく食べてくれるだけで十分って言うか。

そんな感じ。





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