2012年11月
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家に帰る道のあいだじゅう、胸のドキドキがおさまらなかった。


(潤也さん――)


重ねた唇の感触がまだ残ってた。

しっかり体を抱きしめる腕の感覚も。

耳をくすぐる低めの声も。


はぁ。

クツを脱ぎながら、思わずため息が口から出る。


潤也さんのはにかんだやさしい笑顔が脳裏をちらついた。


(これ以上やさしくされたら――)


あたし、本当に、潤也さんのことを――


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