ずっとあなたが好きだった
でも、本当は――……


空元気の私を心配して、同僚がセッティングしてくれた飲み会。
せっかくだからとはしゃいでみたけれど、心はからっぽのまま。

居た堪れなくなって、トイレのふりして席を立った。


公衆電話がある休憩スペースの壁に凭れて、
もう何度も、新着メールの問い合わせをしては溜息を吐いている。

赴任して間もなく、新しいプロジェクトチームに選ばれたと言っていた彼。
私だって社会人だから、仕事に対する責任感は理解しているつもり。



でも、もうずっと声を聞いてない。
最近はメールさえ……


私からすればいいの?



でも、大人の女になるって決めたから……
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