可憐な華にくちづけを

Be careful about him







「きーえちんっ!!」


「その呼び方やめなさいって言ってるでしょ?」


「いいじゃん~この方が親しみ感あるから俺好きなんだよねー。」



迎えにきた人になんで怒らなきゃならないのよ。

脱力感のあるしゃべり方に何度も苛ついた
何度も怒られるようが直さない昔から






容姿に関しては、昔から完璧なストックを用いていた

金髪の派手な頭。誰もが頷くほどのかっこよさ
気品高い立ち居振舞い 女心を掴む態度 親しみやすい性格に、そこらじゅうの女はコレに夢中だ。


確かに顔のパーツ一つ一つは本当に作り物のように丁寧で綺麗。

さっきの彼とはまた違う美しさが
コレにはある。




「きーえちん、何か機嫌いいねー俺嬉しい!」


「えぇ、すごく気分がいいの。」


「なんで、なんでー?」



キラキラと目を輝かせて私を見つめる
尻尾がふるふると見えるのは気のせい。









「見つけたの、お気に入り。」


「…は?」


「ほら、前に話したじゃない。」


「あぁ、うん。だけどさー藤原じゃなかっけ?」


「そうなんだけどね、見つけたのよ、お気に入り。」






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