隣の彼の恋愛事情
そして、あの日にアイツの本性がすべて明るみになったわけではなく、私以外の人にはすこぶる王子スマイルをお見舞いして、周囲を欺いている。

(これもなんかの作戦か?イケメンの考えることはわかんないな。)

そんなことを考えながら、目の前に並ぶご馳走をほおばった。

最近は個室が満席のときは、カウンターにも座るようになっていたので必然的にお店の人とも仲良くなっていった。

「オーナーすいません。」
従業員の一人が声をかけてきた。

「ちょっと行ってくる。お前はここでいっぱい食べて大きくなれよ。ちびっこ。」

そう言って私の頭をポンッっと叩くと奥の部屋へと消えていった。

(ちびっ子って、人が気にしてるのに。)

唇を尖らせて不服そうにしていると、カウンターの中にいた店長の清水さんに笑われた。
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