隣の彼の恋愛事情
「少なくとも幼馴染って立場上お前よりも、紅に対する権利はあると思うけどね。」

「もう、いいよチィ兄。」

私は涙を瞳からこぼさないように、アイツの顔をみあげ

「結子さん中で待ってました。早く行ってあげて下さい。」

そういうと、アイツの手をひきはがして、走りだした。

「神崎!」

追いかけようとしたアイツをチィ兄が止める。

「今のお前は紅を追いかけられない。俺の言ってることわかるよな。」

そうアイツの肩をつかんだチィ兄が言い聞かせるようにアイツに言った。
< 96 / 335 >

この作品をシェア

pagetop