1、白黒つけない


 物事に、白黒つけたがる人ってよくいる。傾向としては若い人に多いかもしれない。ハッキリさせたがるというか。多分許容範囲の問題と思うけど。

 私も小さい頃はそうだったと思う。良いか悪い、あってるかあってない、みたいに。でも20代越えたころからグレーゾーンの有り難味がわかってきた。

 あれって、ちょっとおいといて、というラインだと思うのだ。

 これ面倒だから、ちょっと置いとこうぜ、みたいな。

 30代になるまでに、男も女も、男でも女でもない人とも知り合いになったし、ゲイは山ほどでヤンキーの友達も結構な数いる。外国人の友達も、血が混じりまくって祖国というのを持たない人も知り合いにいる。

 白黒つけようがないことって多いんだよね。

 一応恋愛結婚をした私ではあるが、正社員で子供二人、5時半ギリギリに会社を飛び出して保育所に滑り込みをし、上下の子供をチャリの前と後ろに乗せ、自分の鞄と子供らの鞄合計6個を持ったり下げたりチャリに積んだりして帰る、木曜日の夕方なんかには、毎週相方を殺したくなったよね。

 それで冬で、雨だったとしてみなさいな。ひもじい度半端ねー。

 重たいチャリの前と後ろで子供が「寒い」だ「冷たい」だと泣く。重たい鞄6個で既にキャパは大いにオーバーで、自分だって一日8時間の労働の後。

 泣きたいのはおかんだよ!だぜ。

 子供だけでもとりあえず雨から守り、自分は化粧がダダ崩れになるのも構えずとにかく家へチャリをこぐ。

 着いたら着いたで子供らの世話をして、それぞれの鞄を片付け、炊飯器をセットし、洗濯物を取り込みまた洗濯機をまわす。お風呂の準備までして、さあやれやれと漸く床に座ると「お腹すいたー」と言われる。

 そんな時は、相方への殺意が確実に膨らむ。

 畜生・・・男はいいよな、朝から晩まで仕事して、ご飯だお風呂だ子供の寝る時間だと気にせずに残業できて、温かくて雨にも打たれない車に守られて悠々と帰ってきやがる。家にはご飯もお風呂も用意してあって、うるさい子供は既に寝ている・・・・。羨ましい!!!

 って。

 殺意、生まれても仕方ないでしょ?

 だけど共働きの家ではどちらかが育児はしなくてはならないし、そこに白黒つけるのは無理なのだ。

 働かなくては家族4人の生活が成り立たないし、自分の好きで働いている。育児に融通してくれる職場だって探したのは私だ。相方ではなく。

 それに、初夏の温かい晴れ上がった夕方、夕焼けの中をのんびり子供と家に帰る日だってあるけど、それは相方は経験がない。ヤツは子供が好きな人種なので、いつでも残念に思っているようだった。そんな損失もある。

 そんなわけで、私はあまり物事に白黒は求めない。

 色んな形があってこそ、面白いとも思えるようになってきたしね。