お嬢様の秘密Ⅱ

父の想い

そうしてあっという間に3日が経った。


「お祖父様。私の結論は………。



秋本家の後継者候補の1人として精一杯精進いたします。」


「おお………それは頼もしい………。奈々子との約束を守ることができそうだ………。」


「や、約束って………?」


「縛りがあるものではないんだが、恵梨香に狙われやすい孫たちをどんな手を使ってでも守ること。

それが母親の願いだと言っておった………。

儂は個人的に奈々子によく似ておったユリに1番気にかけているのかもしれないかもしれんがな……。」


「お祖父様はお祖母様が今でも大切なんですね。」


「ユリにもそんな存在が出来るといい。で、学園長の件と山岸家のことはどうする気だ?」


それはここに来る間にちゃんと考えてきた。


「山岸家も会社の方はいとこにお任せすることになると思いますが、警察関係は私が継ぎます。

学園長なんですが、秋本家か山岸家の双方が認めた人ならお任せしてもいいんですよね?」


「そうだ。途中で方針関係でもめた西月家は渋るが………。」


おそらく認めてくれるはず………。


「浅井家の令嬢である、浅井夏菜を推薦します。」


「………浅井さんも成績はユリと同じくらいだったな……。了承してくれているのか?」


「はい。学校で働くことが今も昔も彼女の夢なので。」


………学園長様に憧れてるって言っていたし。


泣きながら了承してくれた。
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