お嬢様の秘密Ⅱ

新たな敵と思わぬ悲劇

あれからもう1ヶ月は経っただろうか。


………もう何も感じないほどに疲れていた。


蟻川陽菜を始めとした真理亜様の取り巻きがことあるたびにいじめてくる。


私だけだったらいいんだけど、私と仲がいい子はみんなやられていく。


それでも私から離れようとしないのは私のことを分かってくれているみたいだから。




「ユリ、頰が痩せてる。ちゃんと食べてる？」


「もう何も食べてない。食べたら胃が受け付けないの………。」


私と夏菜が2人で話しているとき、大抵男の子が寄ってくる。


交流を持ちたい子もいるはいるけど、夏菜狙いの子が多い。


玲央がいつも必死に守っていて、牽制がいなくなったし、私もなんとなく狙われてる気がする。


休みの間に夏菜に説得されて控えめでも自分の容姿はまあいい方だと自覚させられた。


葵は会社の仕事があるみたいで騒動以降学校に来ていないみたい。


おかげで真理亜は不機嫌だし、取り巻きはそれを私たちにぶつけてくる。


反撃したせいで一家路頭に迷いかけた子もいるという噂でだれも何も言えない。


学園長は本職の方が忙しいみたいで学園には来ていない。


そんな地獄のような毎日だった。
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