お嬢様の秘密Ⅱ

決着の先に

「………どうして私の言う通りに動けないの!」


この言葉に真理亜様がビクッと震えていた。


唇を震わせて怯えていた。


「どうして………。」


「姉貴が怒っているのは私が妾の子だからだろ?」


「………あんたに姉呼ばわれはされたくないわ。そうよ、母が亡くなって私は絶望して家出した。」


そして………私の方を見た。


「本当にそっくりね……奈々子と。莉依紗も可愛がられていたわね………。」


目に狂気の色が宿っていた。


ゆっくりと学園長の方へピストルを向けた。


「………あなたさえいなければ!」


危ない!


私は学園長の方へ走った。


「「ユリ!!」」


夏菜と葵の声が聞こえたような気がした。




ーパーン


「………大丈夫?」


「………ユリ!?………どうして私をかばったの!?」


………間に合ってよかった………


ギリギリで体を押してお腹に衝撃が来ないように庇えたかな………


「………お母さん………。」


泣きそうな顔で私を見つめていた。


「………殺し損ねたわ………。」


もう一度私たちに銃を向けた。


「ユリ!私からどきなさい!」


「………嫌よお母さん………2人を殺すわけにいかないよ………。」


意識がだんだんと薄れていく………


さっきお腹に激痛が走ったのはどうやらかばった時にお腹を撃たれたみたい………
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