私の誕生日。
太陽は、ニタニタして私の部屋にやってきた。


「紗知、おめでとう」


私は彼に、誕生日の話なんてしたことがなかった。
だって……経済的に厳しい私たちは、盛大なお祝いなんてできるはずなく。

父が優しかった頃に家族で囲んだ大きなケーキも、もう今となっては幻なんだ。


「なんで、知ってる……」

「いいから、ちょっと来いよ」


私の手を無理矢理つかんで、部屋から引っ張り出す。
そして、自分の部屋の前のドアに私を立たせた。


「開けてみろよ」

「えっ?」


彼の部屋は、私の部屋と同じつくりだ。
当然同じドアノブに、私は手をかけた。