アウトサイダー

どんどん彼の温もりが遠ざかる。

迎えの車に乗り込んでそのドアが閉まった瞬間、冷たい空気が私を纏い始めた。



さようなら、太陽。

大好きだった。
ううん、今も……。


恥ずかしがり屋の彼が、やっと一度だけ一緒に撮ってくれたプリクラ。
それを大切に握りしめて、必死に泣くのを我慢する。


彼を忘れないでいることは、できるだろうか。

いや、忘れることなんて、きっとできない。



< 76 / 576 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop