晴れのち雨


先生と車で通った道を一人で歩く。

走る車は無く、ジョギングをしている人と数回すれ違った。


ふぁぁと欠伸をすると息が白かった。

時刻は午前5時半。

全然寝てない割には頭はボーッとしてなかった。
むしろ、朝の清々しい空気を取り入れたことによりスッキリしていた。



やっぱり少しでもいい女を演じたかった私は、先生が起きる前に居なくなることにした。
こないだ見たドラマ中での、好きな女優さんの真似事のように。


驚くかなぁー、先生。
もしかして、心配しちゃう?
ま、どんなに心配してても私じゃなくて、悠ちゃん辺りに連絡するでしょ。



「よっと。」

少し段差のある道の高い方を、両手でバランスを取りながら歩く。

目の前の景色がいつもより輝いて見えた。


段差から下りて立ち止まる。


空を見上げると、星達が瞬いていた。


星に手をかざした。



もう一度貴方に逢えた時、私は強くなってるかな?

貴方の悲しみを取り除くだけでなく、貴方を優しさで包めるかな?



欲張りになってしまった私は、沢山の願いを星に託して歩き出したー
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