魔法?そんなのありえないっ!?
+。始まった日々。+





「あー良かった!!
これで、とりあえず
なんとかなるわ。


ありがとね、蘭っ」



「いえ、そんな…」



上機嫌だな、ミーシャさん。



「あ、反応1000…」



ミーシャさんが、カチャカチャと
パソコンをいじりながら
ポソッと呟いた。



反応…??
1000???



「ん、おっけ。
じゃーな蘭。また後で」



「えっ、えっ?
…うん…?」



どっか行くの?



「うん、頼むわね。ルイ
私はちょっと蘭に
色々と説明するわ。」



「ん、そっちは頼んだ」



ルイはそう言うなり、
窓枠に手を置いて
ガッと外へ踏み出した。



私は反射的にそれを
追う。



「ちょっ?!!」




一瞬見えた、凄い速さで
飛んで行くルイを見て
私は「あっ…そっか」と思った




飛び降りる姿なんて見ると
ついつい心配してしまう。
あいつが飛べる事なんて
もう嫌と言うほど知ってるのに…



「…そっか、まだビックリするよね。
いきなり飛んでいったら…」




声に反応して振り向くと
ミーシャさんがダメージを
受けたような顔をしている。



「え、あ…すいません」



あれ?
何で謝ってるのか
自分でもわかんない。




「いやいや、何で謝るの??
やっぱそれが普通だよね。
ううん、ちょっとビックリ
しただけよ。」




飛ぶ…そんな『魔法』が、
当たり前…。



そんなとこで、私は姫として
やっていけるのだろうか…




凄く、不安になった。












< 26 / 27 >

この作品をシェア

pagetop