初カレ
「本当は、何もかも初めてなんて渚はめんどくさいんじゃないの?」


あたしは一気に渚に言った。


「めんどくさいなんて思ってないから!…そりゃあ俺だってオトコだからキス以上のことだってしたいけど、でも夏帆とじゃないと無理だから!…好きじゃなかったら待てねーよ」

「ホント?」

「ホント。夏帆がいいって言うまでそういうのはしない」

「めんどくさくない?」

「何回も言うけど、めんどくさいなんて思ったこと一回もねーよ」

「うわぁぁあん」

あたしは安心と、渚に対しての申し訳なさでまた泣いてしまった。
そんなあたしを渚はそっと包んでくれた。
優しく、そっと。
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