永久の宝物

別れ


翌朝、卓哉を起こしに部屋にいくと、いつものように目覚めた卓哉があたしにキスをした。


「おはよう、愛。」

ニコッと微笑む卓哉。


卓哉はいつものことと思っているだろうけど、あたしは違う。

これが…多分、いや、絶対にこれが…


卓哉との最後のキス。



今日の便で、あたしは九州へ向かう。

手紙もどうにか書き終えた。



「あれ?愛、大学は?」

あたしがいく準備してないからおかしいと思ったみたい。



「うん…今日は休み。」

「そっか…じゃあ、はやく帰ってこよっかな。」


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