Sion

体育祭





爽の夢を見てから1週間が経った。
体育祭当日。太陽の日差しはとても眩しくて、希愛は思わず眉をひそめた。




肌を焼かないように日焼け止めクリームを塗り、ジャージで身を包んだ。
そんな希愛とは対照的に律花はまだ5月中旬だというのに半袖、半ズボンという出で立ち。




『律花、元気だね』




律花は「当たり前じゃん!」とキラキラした目を見せた。
身体を動かすことが好きな律花は体育祭を楽しみにしていた。
学級委員の仕事も忙しいはずなのに、体育祭の種目に4つも出場する。




アグレッシブな律花に希愛は感嘆した。
希愛はどちらかというとインドア派だ。
体を動かすことは苦手ではないが、性に合わない気がする。




そう話すとだいたい周りは『そうだろうね』と頷く。
結局、希愛の出る種目はたったの1つだけ。




ほとんどのクラスメイトは一人2種目出ている。
1種目しか出ていないのは、希愛と…視線の先にいる那由汰だけだった。




那由汰は少し眠そうにあくびをする。
その横で湖季は肩をすくめていた。





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