予約していたテーブルに滑り込み
メニューを広げると、急にお腹が空いてきた。

主任の隣に座る偶然を神に感謝し、回ってきたおしぼりを主任に渡す。

「ありがとう。さて……まずはビールの人!」
率先して手を上げて
部下達の飲み物確認。

そんな主任の左手には
白い指輪の跡がある。

ぼーっと見ていると

「さぁ大橋さんは何を食べる?細いからもっと食べて太ってもいいよ」

メニューを押され
主任の香りが近寄ってきて
ドキドキしてしまう。

「細くないですよ。主任こそしっかり食べて下さい。今日のお昼だって来客騒ぎで食べてないでしょう」

「よく見てらっしゃる」

ふざけ口調で言い
私の頭を撫でるので、ドキドキが加速。

「これにしよーかなー」

綺麗な爪が
メニュー表に流れゆく。