あの日の空

あの人

少し小走りで走ってみた。

きっとあの人だ。

抜かしたあとすこし振り返ってみた。

やっぱり・・・・

あっていた

そこには中学2のときに付き合っていた元カレだ。

私は変なのだ。

元彼などにあったらとてつもなくドキドキしてしまう。

相手は全く気付いていない。

気づかれないうちに走ってその場を去った。

ちょっと遠回り。

いつもの道と違う道で帰ることにした。

周りには

長い行列を作って歩いてる小学生。

サラリーマン。

周りを気にせずうっとおしいぐらいイチャつくカップル。

よくよく考えたら1人なのは私だけだった。


そう思いながら住宅地を歩いていた。


どこからか聞こえてくる。

ピアノの音。

思わず足を止めてしまった。

窓からぼやけて見える男の人。

どこかで見覚えがある。

「あ、このメロディー・・・・」

それは今日彼が教えてくれた曲。

カノン

思わず聞き惚れてしまった。

その時だった。

ピアノの音が切れてしまった。

「何してんの?」

どこからか聞こえてくる低い声。

それは

隣の彼の声。

見つかってしまった。

しかもこの家は隣の彼の家だった。

「え・・・いや・・・あの・・・」

パニックになり自分でも何を言ってるのかわかんなくなる。

「なに?」

不思議そうに見つめる。

「ピ・・・ピアノ・・・・。」

「ああ」

「上手だね」

「ありがと」

柵をはさんで微妙な距離を保ちながら話す。

「入れよ」

「え?!」

「そんなとこいたら変な目で見られるし、入れって」

「え・・・いや・・・でも・・・・。」

「いーから、入れって俺が言ってるの!分かんないの?」

「はい・・・。」

彼女でもないのに・・・

地味に強制。

てか強引??

そう思いながら玄関の門を開く。

なんだかドキドキする。

こんな漫画みたいな・・・ドラマみたいな事あるんだな・・・・。


そんなことを思いながら門をくぐった。
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