【BL】腐男子な俺の恋フラグ


「…明日、先に帰って…」




下さい。という語尾は声がかすれて出なかった。

俺はこの身体では動けない。でも、当初の予定では明日帰る予定だったのだ。
俺のチケットはキャンセルして回復してから寮に戻れば良い。こんな所、来てもらうべきじゃなかった。

もし、俺が姉貴の任務を遂行していたら、姉貴だってこんな物を俺に持たせなかったはずだ。そもそも律や会長を巻き込む事もなかった。



こんなの、2人に見放されても仕方ない。その事は後で考えよう…今は、律と会長に謝る事が先決だ。


あぁ、俺って本当にバカだ――――…




「馬鹿」




すると、俺の思考と一致するかのように声が飛んできた。コレは俺の口から出た言葉じゃない。





「俺が何でこんな奴と2人で帰らなければいけないんだ?」




律だった。




「それはこっちのセリフだ」




会長も即座に反応する。





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