「でも…」




こんな所に居たら2人は―――――…




「槙は俺が居たら迷惑か?」




そんなわけない。そんな事、1度も思った事ない。

俺は律と一緒に居る毎日が幸せだった。こんな事、律に聞かれるなんて思ってもみなかった。

だけど、喉が焼けるように熱くて上手く言葉が出ない。出したら何かが壊れそうだった。だから代わりに顔の上にある手をどけて、律の手にそっと手を伸ばす。





「槙、俺は?」





会長と出会ってからの月日はまだ短い。

でも、優しい笑みを、温かい言葉を、陽だまりのような目をいつも向けてくれるから。俺は差し出された手を握る。








そうして俺は2人の体温を感じ意識を失った。