【BL】腐男子な俺の恋フラグ
「律、温かい内に食べないと不味くなるぞ?」
そういう問題じゃない。
「…もしかして食欲がない?」
この料理で食欲が出るわけがない。
うるさい。
学校は休む。
俺の言う事は聞いてくれない。
寝かせてもくれない。
飯はクソ。
――――槙の看病は最悪だ。
「律、美味い?」
「不味すぎ」
「ガーン…」
けど、1番最悪なのは
「どうしよう…やっぱり俺、こんなに弱ってる律に対して何もしてやれないんだ…」
槙がこうして、俺のせいでこんなに心配した悲しげな表情をするからだ。
やっぱり槙は何も分かっていない。
学校に行かせたかったのは授業のためじゃない。
俺が、槙のこの表情を見ていたくなかったからだ。だからずっと自分に腹が立っていた。
こんなに槙に心配させてしまう自分に苛立っていたんだ。
だから、こうして俺は無理矢理1日で風邪を治した。