恋人ごっこ

07.戸惑いのピエロ

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■ 戸惑いのピエロ








演じるのは得意｡そう思ってたのに｡










朝､仙崎を起こして一緒に登校｡
昼､仙崎があたしのクラスに迎えにきて､あたしと由梨と仙崎で中庭でお昼｡
そして､放課後｡
あたしは体育館裏に呼び出されていた｡


「…なに？」


あたしは体育館を背にして､いつもどおり立っていた｡
目の前には､十人程の一年生女子｡
要するに､リンチ的状態なわけである｡
が､


「あ､秋川先輩っ､仙崎君と別れてくださいっ！」


「…」


彼女たちの言葉には覇気がなく､告白じみて聞こえるのは何故だろうか｡


「どうして？」


聞いてみた｡
マンガだと「目障り」だとかよくあるけど､彼女たちはどう答えるのだろう｡
ただの好奇心による質問に､彼女たちがあたふたし始めたのは見てとれた｡



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