【単連】MEETs JUNCTION(BL含)
某居酒屋での告白

「ヒロタカと、付き合ってる」






 中学からの友人であるヤスヒロから「飲みに行こう」と電話があり、二人で入った居酒屋。


 別々の大学に進学したが、それでもよく遊んでた。
 だから飲みに誘われる事自体はさして気に止める事もなかったが、ヤスヒロの誘いに、少し違和感がある気がした。

 だから、


「どうした、急に」


 と言ってしまった事を、俺は電話を切ってから後悔したのだ。








 ヤスヒロは終始ソワソワしながら、ビールをいつもよりも早いペースで飲み干した。


 そして、冒頭の言葉を言った。


「黙っててごめん……。どうしても、言えなかった……」
「……。」


 組んだ両手を額に当て祈るように言った声は、震えていた。



 ヒロタカというのはヤスヒロが大学で会った友人で、俺も何度か会った事はあったが、なかなか良い奴だったと思う。

 しかしヒロタカは男で、

ヤスヒロも男で。


「………、」
「………、」


 ヤスヒロの突然の告白に、俺はどうしたものかと言葉に詰まる。

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