隣の席の俺様ヤンキー

運命




泣き終えると、月希先輩はなにも聞こうとはせずに

「可愛い顔が台無しだよ。」なんて冗談交じりで言ってくれて、ティッシュを用意してくれた


「お世辞でも嬉しいです。」微笑して、ティッシュで鼻をかむと



「雨・・やんだね」と月希先輩はつぶやいた



ほんとだ。
窓からは、オレンジ色の夕日が差し込んでいた



「じゃあ私、そろそろ帰りますね。」


立ち上がろうとすると、月希先輩は私の腕を引っ張った



「?」


「まだ・・」なにか言いかけたのと同時に、部屋のドアが開かれた




目が合う。



その人と。




「あれれー?月希が女の子連れてるー」


「うっせーよ。」ぱっと腕を離して、月希先輩はうつむいた



この2人どういう関係?


だって・・私の目の前にうつってるのは
本屋で蓮と手つないでた女の人だよ?
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