SトロベリージャM
数分後、大樹の木陰に着いた。
しかし、急に実野里は何かを思いついたような表情になり、「ちょっと待っ
てて。」と言って、家に向かって走り出した。
(今日、ママがいちごをくれたんだ。だいちと一緒に樹の下で食べたい。)
しばらくして、大地に向かって、可愛い少女が走ってくる姿が見えた。
背中には、リュックを背負い、なぜか着替えまでしてきていた。
そのワンピースは薄いピンク色で、白いレースがたくさんついていて、走る度に、フワフワと揺れている。
大地が話しかけようと口を開いた瞬間、実野里がフワッと大地の胸に飛び込んできた。
「だいち、このお洋服どうかな?パパが買ってくれたの。お姫様みたい?」
そして、大地にはわざとしか思えない必殺技が、また繰り出された。
「う・・うん。みのり、お姫様みたいだよ。」
言い終えたのはいいものの、顔が真っ赤だった。
実野里は、首を傾げた。
「どうして、王子様は顔が真っ赤なの?」
「・・・」
返す言葉が見つからない。
「いちごみたいな色の王子様だね。みのり、ママがくれたいちごを持ってきたの。ママが大好きな人と食べなさいって。みのり、だいちと食べたいって思ったの。」
「じゃあ、みのりは俺が好きなんだ。」
さっきまでのシャイな大地は、微塵もいなかった。
「うん。みのりは、いちごもだいちも好きだよ。」
「女の子が男の子を好きって言うのは、恋なんだよ。」
「こい・・。こいはお魚だけど食べれないよ。」
大地は微笑んだ。
「魚じゃないよ。俺もみのりに恋してるよ。恋したらね・・。」
しかし、急に実野里は何かを思いついたような表情になり、「ちょっと待っ
てて。」と言って、家に向かって走り出した。
(今日、ママがいちごをくれたんだ。だいちと一緒に樹の下で食べたい。)
しばらくして、大地に向かって、可愛い少女が走ってくる姿が見えた。
背中には、リュックを背負い、なぜか着替えまでしてきていた。
そのワンピースは薄いピンク色で、白いレースがたくさんついていて、走る度に、フワフワと揺れている。
大地が話しかけようと口を開いた瞬間、実野里がフワッと大地の胸に飛び込んできた。
「だいち、このお洋服どうかな?パパが買ってくれたの。お姫様みたい?」
そして、大地にはわざとしか思えない必殺技が、また繰り出された。
「う・・うん。みのり、お姫様みたいだよ。」
言い終えたのはいいものの、顔が真っ赤だった。
実野里は、首を傾げた。
「どうして、王子様は顔が真っ赤なの?」
「・・・」
返す言葉が見つからない。
「いちごみたいな色の王子様だね。みのり、ママがくれたいちごを持ってきたの。ママが大好きな人と食べなさいって。みのり、だいちと食べたいって思ったの。」
「じゃあ、みのりは俺が好きなんだ。」
さっきまでのシャイな大地は、微塵もいなかった。
「うん。みのりは、いちごもだいちも好きだよ。」
「女の子が男の子を好きって言うのは、恋なんだよ。」
「こい・・。こいはお魚だけど食べれないよ。」
大地は微笑んだ。
「魚じゃないよ。俺もみのりに恋してるよ。恋したらね・・。」