「では、ただいまより、毎年恒例『実りの秋祭り』を開催しま~す!」


毎年、11月の第2 日曜日は、近隣に住む仲間と1年の豊作を願い、感謝する秋祭りが開催される。

早朝から午前9時までは、集会を開き、現状の把握、今後の目標、新商品の提案などの話し合いをしたあと、この森で最年長の、あの大樹に祈りを捧げた。


紅葉で色付いた大樹を見ていると、心に火が灯ったように温かい気持ちになった。


(大樹様、この森を守れるように、わたしたちに力をください。)


今年は、今までにも例のない危機が訪れようとしているので、合わせた手に倍の力が入った。


そして、10時まで、皆で栗拾いを堪能した。


毎年、大量の栗が取れるので、次の日にそれぞれが料理したものを配り、交換することが恒例となっていた。


残りは、栗拾い名人のなっちゃんこと、捺おばあちゃんが、大粒の栗を砂糖漬けにし、袋詰めしたものを、実野里がネット販売する。


季節限定の少量販売なので、あっという間に完売となる。