どうしようもない幼なじみに…




 どうリアクションすればいいんだろう。

 私と凌太は顔を見合わせた。

「大和っちー?どういう聞き間違いっすか?犬の毛がミケなんて言ってないじゃん?」

 凌太が聞く。

「言っただろ。犬が三毛って!」

 ただ単に、漢字の変換ミスだよね、これ。

「私たちが言ってたのは犬神家!犬の神の家って書いて犬神家!」

 私が言うと、大和は暫く悩んでから

「あ、そっちか。知り合いの話かよ」

 と言った。

 犬神家を知らない高校生、初めて見た…。

 っていうか、そんな知り合いいないんだけど!?

 大和はというと、「そーかそーか、知り合いかー」と納得顔で頷いていた。

「これ、訂正するべきかな」

「いや、ほっといていいんじゃないっすかね」

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