ロンリーファイター
5.抱きしめる

17.





ー…



「…ー…」



窓から光りが差し込む、朝。

目を開けると、目の前にはこちらを見る田口くん…もとい、涼平くんの姿。



「…ん、おはよ…」

「おはよ、椎菜さん」

「起きてたなら起こしてくれてよかったのに…」

「寝顔が可愛いから、見てた」



涼平くんはそう言って私の額にちゅ、とキスをした。



「…またそういうこと言って」

「あ、照れてます?」

「うるさい」



そう涼平くんの家のベッドで、服を纏わぬ体はシーツにくるまり身を寄せ合う。



(…幸せ)



そんな時間に幸せを感じながら互いの愛を確かめるように、キスをした。…が、その時


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