そばにいるよ。
約束
私は、早乙女紗姫(サオトメサキ)。
両親は、いつもほんわりとしたココロが優しい人で、優しい色合いの服が似合う。
そんな両親を見ながら、私は、こんな性格に育った。
両親と違って、顔は、童顔ではなく、どちらかというと、可愛い格好よりも、大人っぽい格好が似合う。
そんな私と似ているのが、私の双子の兄 早乙女紫月(サオトメシヅキ)。
私と一緒で、格好いいのが似合うし、顔も童顔じゃない。
好みも全く同じで、流石、双子と言う程だ。
何処が違うというのなら、髪の色と性別位だろう。
私は、腰までの長さの、艶のあるの黒髪で、
紫月は、ラピスラズリに、少し黒みが架かったような紺色のサラサラの髪。
そんな双子の、私たちがした約束。
『二人とも、そろそろお兄ちゃんか、お姉ちゃん決めないの?』
母が、私たちが、小学四年生の時に、そんな質問をした。
『えー?別にどうでもいいや。』
紫月が、テレビから顔を外し、どうでもよさそうに、首を捻りながら、言った。
『そんなことないわよ。ねぇ、紗姫?』
同意を求めるかのように、私に話かける母。
『……………紫月と同じ意見ね。』
私は、本を読みながら、そう言った。
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