†captivity†(休載)
──計画内容
その後、一時的に解散したあたしたちは、東先輩には内緒で数時間後に再集結するという流れになった。
「キミ、今日泊まるんじゃなかった?」
「いや、3人が届けてくれたフルーツタルト食べに帰ります」
「へぇ。太らない?」
「あたしが太ってるように見えますか!?これでも割と太りにくい体質だとは思ってるんですが……あれ、不安になってきた……」
「まぁ太っても心の態度は変わらないだろうから安心しとけば?」
なんて、帰り際に東先輩と話したりもして。
……思いの外安心するわ、人間不信の人からのお墨付き。
その後は家に帰ってから、知歌に綾愛さんからの説明を簡単にした。
ちょっと嫌な顔されていたけど、ダメとは言われなかったからまぁ大丈夫だろう。
フルーツタルトを家族と食べて、親に泊まることの了承を得てからお泊まりグッズをバッグに詰め込み、お迎えに来てくれていた心くんと車に乗って、再び彼の実家へと向かった。
お泊まりバッグを持ってくれている心くんについて行き、お家の中を進んでいく。
すごい……気使ってくれてるようでちょっと照れ照れしてしまう……!!
彼氏感すごい!!
「ええと、理事長にまたご挨拶するべきなのでしょうか……」
「仕事行ったからいない。使用人も定時で上がらせてるから警備しか今はいない」
「警備さんはいるのね……」
10人すれ違おうが困らなそうな玄関、スリッパをお借りして進む。
既に何足か見慣れた靴が置いてあったので、他のメンバーは揃っているのかもしれない。
階段に直行する心くんに着いて行き、一番奥の部屋に入った。
「連れてきた」
「あ、和歌」
「やほー和歌さん!ささこちらへ!」
大きな机を囲んだ6人席、奏多くんと灯くん、綾愛さんがそこにいた。