Petit Bonheur *小さな不幸の先に*
Petit Bonheur *小さな不幸の先に*



「翔太先輩元気かな?



久しぶりにおじさんとおばさんのケーキ食べに行きたいな」



「もう、結衣!そうやって隠れて翔太先輩の名前呼んでたら



あのヤキモチ妬きくんがすぐに怒り出すよ」



「大丈夫だもん!



葵くんだってこの間翔太先輩の家のケーキ食べに行きたいって言ってたよ?」



そう言って俺が言っていた制服を着て歩いている女の子2人は俺の前を通り過ぎて行った。



今年の3月、俺は無事高校を卒業した。



進路も勉強を早くから始めたり、毎日図書室に通っていたおかげで



第一志望校の政治経済学部に行っていてようやく長い夏休みがやってきた。



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