子供のママ
スクールデイズ 一章

あたしのライフ


 あたしをみて、まずゆわれる言葉。


 「子供が子供を産んだ。」


 はいはい。もう、聞き飽きたフレーズ。


 そりゃね。あたしまだ、十八だよ。


 でも気にしてんだよ。


 考えてみて。昔なんて、十四で子供産んでんだからね。あたしなんて、遅い方よ。遅いほう!


 なんて、足掻いてもだれも聞いてくれない現実。


 はぁー。なんで、この世に産まれてきたんだろう。


 「何やってんの?華。」


 「うー?ちょっと、考え事してただけだよ。」


 この人が青山 愁。私たちの学校の生徒会長で、ありながら、野球部のキャプテン。顔、ルックスは完璧!それもそのはず、お母さんモデルだから。
 そんでもって、お金持ち。お父さん、国会議員だから。

 
 あっ、そういえば、あたしの自己紹介がまだでした。


 あたしは、若山 華。

 頭のいい愁とは違って成績最悪。顔も普通ー。うーん。より、下?
 
 所属はバレーボール部。

 これまた土下手。愁よりも下手だもん。なんでなの?

 両親はいたって普通。八百屋の人だよ?

 
 なんで、あたしたちが結婚できたのかってー?


 お父さんと、向こうのお父さんが仲良くて、そのせいで、あたしたち幼なじみとして育ってきたわけよ。家も近かったしね。


 さぁ、我が家で、コーヒーでも飲もう!


 あっ、我が家ってのは、愁の両親が買ってくれた、高級住宅街の、マンションの一室。


 信じられないくらい、綺麗なの。


 八百屋には買えない…。


 あたしなんて、愁と釣り合っていいのかなぁー?



 「顔にでてるよ。なに落ち込んでんの?」


 「えっ!?何にもないよっ!」

 
 「ふーん。」


 
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