長い夜の甘い罠【完】
十四、最後のデート


身支度を終えると、車で水族館へと向かった。

高速道路を走り抜け、海岸沿いを走る事暫くして水族館の建物が視界に捉えられた。

水族館デートなんて、子供っぽいと思われるかもしれないけれど、私は水族館が好き。

何かめでたい事がある度に家族で水族館に来てたからか、水族館がとても好き。


「イルカのショーとかあるかしら」

「どうだろうな。あれば良いな」

「ええ」


車を運転する男……いいえ、隼人へと視線を向ければ、その横顔をじっと眺めた。


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